バスルームは日々の使用により、壁やバスタブにぬめりや水垢が生じ、タイルの隙間や排水口にはカビが生えることが多いです。
適切な洗剤の選択と、手間を減らすための掃除がポイントです。
この記事では、バスルームの特定の箇所を掃除する際のポイント、洗剤の選び方、及び場所別の掃除方法について紹介します。
1.バスルームの汚れとその原因
バスルームの汚れは主に以下の4つに分類されます。
1-1.カビ
タイルの隙間や壁に見られる黒い斑点は、カビです。
カビは時間とともに広がり、取り除くことが困難になりますので、塩素系の漂白剤で根こそぎ取り除くことが重要です。
1-2.ピンクのぬめり
バスタブに見られるピンク色のぬめりは、実際にはカビではなく「ロドトルラ」という菌の増殖によるものです。
この菌は酸性を好むため、アルカリ性の重曹や中性のバスクリーナーで取り除くことができます。
1-3.皮脂と湯垢
身体を洗った後やシャンプーの後に残る湯垢や皮脂は、ピンクのぬめりの栄養源となります。
皮脂は酸性であるため、アルカリ性の重曹で取り除くことができます。
1-4.水垢と石鹸カス
水垢は、水道水のミネラルが固着したものです。
水道水に含まれる石鹸と反応して生じるアルカリ性の石鹸カスは、酸性のクエン酸で中和することで柔らかくなり、掃除がしやすくなります。
頑固な汚れには酸性のクリーナーの使用が効果的です。
2.バスルーム掃除の洗剤の選び方
バスルームを掃除する際の洗剤選びの基本は、汚れの性質(酸性、アルカリ性、中性)に対して反対の性質を持つ洗剤を選ぶということです。
酸性とアルカリ性の洗剤を適切に使用することで、汚れを中和し落としやすくなります。
赤カビ、体脂肪の汚れ(酸性)にはアルカリ性の重曹が適しています。
水垢、石鹸カス(アルカリ性)にはクエン酸やその他の酸性洗剤が有効です。
黒カビや根強い汚れには塩素系漂白剤や酸素系漂白剤が効果的です。
日常の掃除には、酸性とアルカリ性の中間に位置する中性洗剤が最適です。
バスルームの汚れには酸性とアルカリ性の両方が含まれることが多いため、中性洗剤での掃除が基本となります。
ただし、中性洗剤では落ちにくい頑固な汚れには、酸素系漂白剤の使用してください。
黒カビ対策には塩素系漂白剤が特に有効です。
3.バスルームの場所別掃除方法
バスルームの掃除には、汚れの種類と位置に応じた適切な掃除方法が必要です。
掃除は常に天井から始め、床で終わる上から下へという流れで進めることが効果的です。
3-1.天井、壁、床
通常、手が届きにくい天井は黒カビが生えやすい場所の一つです。
天井の掃除には、長い柄のついたワイパーを使用すると便利です。
キッチンペーパーや掃除用シートに塩素系漂白剤を染み込ませ、ワイパーに取り付けて拭き取ります。
約30分放置後、水で拭き取り、その後乾燥させます。
塩素系漂白剤の使用時は、換気をしてください。
3-2.窓
バスルームの窓は結露によりカビが発生しやすいため、注意が必要です。
サッシの掃除には歯ブラシが効果的で、カビが見られる場合は塩素系漂白剤を、それ以外では中性洗剤を使用します。
3-3.浴槽
日々の浴槽の掃除は、スポンジに中性洗剤を適量つけて洗い、その後水で流すだけで十分です。
皮脂汚れが目立つ場合は、アルカリ性の重曹が有効です。
重曹をペースト状にすることで、液だれを防ぎながら汚れに直接作用させやすくなります。
水と重曹を3:1の比率で混ぜてペーストを作り、スポンジに取って汚れに塗ります。
30分程度放置した後、洗い流します。
3-4.浴室の椅子、蓋、洗面器
浴室内の椅子、蓋、洗面器などの掃除には、中性洗剤が適しています。
特に効率的な方法の一つとして、浴槽に溜まったお湯にカップ1杯分の重曹を加え、一晩浸けておく方法があります。
この時、重曹が均一になるようにお湯を軽くかき混ぜておくと良いでしょう。
翌日、浴槽のお湯を排水し、浸けておいた椅子や洗面器を水で洗い流します。
さらに、スポンジで気になる汚れをこすり取ることで、浴室用品を効率的に掃除することができます。
3-5.鏡と蛇口
鏡や蛇口に付着する白い汚れは、水道水のカルキが原因であり、中性洗剤での掃除が基本です。
これらの汚れが頑固な場合には、クエン酸や酸性洗剤の使用がお薦めです。
クエン酸は水に溶かしてスプレーボトルに入れ、汚れに直接吹きかけます。
さらに、クエン酸をスプレーした後の鏡には、調理用のラップをかけて30分から1時間放置し、その後洗い流すと、汚れが効果的に落ちます。
頑固な汚れに対しては、重曹ペーストを使用するか、ダイヤモンドパッドで磨き上げる方法も有効です。
3-6.排水口
排水口は汚れやカビが溜まりやすい箇所であり、特に黒カビの対策が重要です。
黒カビ対策には塩素系漂白剤の使用が効果的で、漂白剤を直接吹きかけた後、スポンジや歯ブラシで細かく磨きます。
4.バスルームをきれい保つ方法
4-1.定期的なゴミの除去
排水口の髪の毛や皮脂汚れ、石鹸カスなどは、定期的に取り除くことが重要です。
これをまめに行うことで、後の掃除が楽になります。
溜まった汚れは、塩素系漂白剤とブラシを使用して掃除します。
4-2.重曹を使った掃除
お湯を排水する前に、浴槽に重曹を一杯加えて椅子や洗面器などを一晩浸けておくことで、掃除の手間を省くことができます。
4-3.シャワーを使った掃除と換気
毎日の浴槽のお湯を抜いた後、壁などにシャワーをかけ、水を流してからスクイージーで水気を取り除くと良いです。
また、換気扇を利用したり、窓を開けることで湿気を外に逃がし、カビの発生を防ぐことができます。
まとめ
バスルームはその高湿度のため、カビが生えることが多いです。
そのため、掃除と換気が重要なポイントです。
汚れの種類に応じた洗剤選び、そして場所別の掃除をすることでバスルームをきれい保つことができます。