「おもちゃは片付けようね」
何度伝えても、なかなか行動してくれない。
そんな悩みを抱えるママやパパも多いのではないでしょうか?
子どもにとって“片付け”は、まだ難しい概念のひとつ。
でも、絵本の力を借りることで、片付けの習慣を自然に身につけることができるんです。
今回は、片付けをテーマにしたおすすめ絵本を10冊ご紹介します。
年齢別の選び方や、絵本の読み方のコツもあわせてお伝えしますので、
ぜひ最後までご覧ください。
なぜ絵本で“片付け”が身につくの?
絵本は、子どもが楽しみながら生活習慣を学べるツールです。
物語の中に登場するキャラクターに感情移入することで、
自分も「やってみようかな」という気持ちになります。
また、親子で一緒に読むことで「学び」が共有され、
その後の行動にも結びつきやすくなるのが大きなメリットです。
言葉で「片付けなさい」と言っても伝わらないことが、
絵本のストーリーではすっと心に届く。
それが、絵本のもつ魔法のような力なのです。
お片付けがテーマの絵本おすすめ10選
片付けの絵本は、年齢によって選び方を工夫するのがポイントです。
ここでは、年齢別におすすめの絵本をご紹介します。
2〜3歳向け:はじめてのお片付け絵本
この時期は「片付け=楽しいこと」と感じてもらうのが第一歩です。
1. 『きんぎょが にげた』(五味太郎)
→ 遊びながら“探して戻す”楽しさを味わえます。
2. 『ノンタン おかたづけできるかな』(キヨノサチコ)
→ ノンタンと一緒に楽しく片付けできる一冊。
3. 『おかたづけのえほん』(いもとようこ)
→ おもちゃが自分でおうちに帰る発想が面白い!
短くリズミカルな文章と、カラフルな絵がポイント。
親が「一緒にやってみよう」と誘導しやすい内容です。
4〜5歳向け:ストーリーで学ぶ片付けの意味
少し長めの物語を楽しめる年齢です。
片付けの“理由”に触れる内容を選びましょう。
4. 『くまくんのおかたづけ』(たかいよしかず)
→ 散らかった部屋と片付いた部屋の違いを比べられる。
5. 『もりのてぶくろ』(八百板洋子)
→ 物を大切にする心が育つ、感動系の絵本。
6. 『ねずみくんのチョッキ』(なかえよしを)
→ “ものを整える”ことの大切さが伝わります。
物語に込められたメッセージを、
一緒に読みながら「どう思った?」と聞いてみると、
子どもの気づきが深まります。
6歳以上:自分で片付ける力を育む本
自立を意識し始めるこの時期には、
自分ごととして片付けに取り組める絵本が効果的です。
7. 『おへやを きれいにしようね』(アン・モーティマー)
→ 掃除の達成感を物語で体験できる。
8. 『ぼくのくれよん』(長新太)
→ 散らかる→整える展開が面白い。
9. 『だいすき ぎゅっ ぎゅっ』(フィリス・ゲイシャイトー)
→ 愛着あるものを整える優しさが学べます。
10. 『おもちゃのたび』(杉山亮)
→ おもちゃ目線の語り口がユニーク。物に優しくなれます。
この年齢では、「自分で気づき、行動する」サポートを。
絵本はそのための“背中を押してくれる存在”になります。
絵本を読んだ後に効果を引き出すコツ
読みっぱなしにせず、「実生活とリンクさせる」ひとことが大切です。
たとえば、
・「ノンタンみたいに、おもちゃもおうちに帰そうか」
・「くまくんの部屋みたいに、きれいにしてみようか」
絵本の内容をそのまま会話に使うだけでOKです。
こうした声かけが、
「絵本の世界=自分の世界」とつながる大事なきっかけになります。
たとえば、「片付けたら、○○ちゃんの好きな絵本もう1冊読もうか」と声をかけると、
子どもは“楽しみ”と“片付け”が結びついて、前向きな行動がしやすくなります。
また、「今日はくまくんと同じくらい頑張ったね!」と
物語のキャラクターになぞらえた褒め言葉も効果的。
親の関わり方次第で、片付けは“つまらないこと”から“できたらうれしいこと”に変わっていきます。
片付けが楽しくなる「絵本+収納アイデア」も紹介!
絵本とセットで、簡単な収納方法を取り入れるとより効果的です。
・ おもちゃに「おうちシール」を貼って、帰る場所を見える化する。
・ 絵本キャラ風の収納ボックスを使う。
・ 「片付けタイマー」でゲーム感覚にお片付け。
片付け=楽しい!という気持ちが生まれます。
視覚・ストーリー・遊びの要素が合わさることで、
子どもにとって“片付け=楽しいこと”へと変化していきます。
まとめ
1冊の絵本が、子どもにとって「初めて自分で片付けられた」経験につながるかもしれません。
毎日は無理でも、「今日はちょっとできた」が積み重なれば、
親子にとって大きな変化になるでしょう。
そんな変化のきっかけは、
意外にも“1冊の絵本”だったりするのです。
片付けの習慣づけは、時間がかかるもの。
でも、絵本を味方につければ、その第一歩はやさしく踏み出せます。
「伝えたいけど、伝わらない」
そんな悩みを抱えたときこそ、絵本の力を借りてみてください。
まずは1冊、今日から一緒に読んでみましょう。
親子の時間が、きっと片付けのきっかけになりますよ。